ニュージーランドのローカルカフェで働けたのは、とても良い思い出なのですが、同僚とちょっとしたトラブルもありました。
夏に起こったことから、書いていきます。
カフェには3人男性のシェフがいました。ボスとSous Chef(副料理長)は、動きも全然違うし、同じ料理でも、2人が作ったものは全然味が違いました。
それに比べて、もう一人はいつもだらだらしているし、よくオーバークックで焦がしたものを、It's for youと言って、私に寄こしてきました。
自分が失敗しただけなのにFor youって。笑
私の1歳上でしたが、見た目もずんぐりむっくりだし、なんだか冴えない感じの人でした。
この3人のシェフは同じ国籍で、ネイティブではありません。ずんぐりむっくりの英語力は、リスニングはできるけど、スピーキングはダメでした。
口説かれる日々
初めて私がずんぐりむっくりと一緒に働いた日、周りが彼はシングルだよとやたら勧めてきたので、私は興味がなかったのですが、彼は職場にたまにいる、彼女募集中キャラなのかなと思いました。
しかし、なぜか私はずんぐりむっくりに気に入られてしまい、仕事中によく口説かれていました。
彼の言っていることがよくわからないし、私の言うことも全然伝わっていないので、冗談で言っているのかなと思っていました。
2週間が経った頃、次の休みに一緒に出掛けようと言われて、断り切れず2人で遊びに行くことになってしまいました。しかも、行き先はゴルフ。
私は大学生の時に、当時の彼氏と一度ラウンドワンに行き、私がゴルフが下手過ぎて、それをバカにする彼氏と喧嘩になったことがあり、本当に行きたくありませんでした。
たまりかねて、語学学校の頃の友人に電話で相談したところ、「I don't like youって言った方が良いよ!!傷つけたくない気持ちはわかるけど、うちらの英語力じゃ遠回しに言ってもこじれる可能性があるから、2人で遊びに行く前に言った方が良い!」とアドバイスをもらいました。
告白
私は次の日、断る決意をして出勤しました。しかし、二人で作業している時に、ずっとご機嫌で口説いてくる彼に言い出せず、代わりにこんなことを聞いてみました。
私:You can have three wives in your country, right?(あなたの国では奥さんを3人までもてるんだよね?)
ずんぐり:Why do you know? Did you reserch?(何で知ってる?調べたのか?)
私:苦笑(いやいや、あんたのこと気になってるわけじゃないんだから、わざわざ調べるわけないでしょ)I have lots of friends from Saudi Arabia(サウジ出身の友達たくさんいるんだよね)
ずんぐり:Yes We can have three wife but I will promise. only you!(たしかにそうだよ。だけど、俺は約束する、お前一人だと!!)
私:苦笑(いやいや、まだ付き合ってもいないのに、この人何一人で盛り上がってんの?)
しばらくどうでもいい会話が続く中、いきなり彼が私に言いました。
ずんぐり:Can you keep a seacret?
私:??(seacretってなんのこと?)
ずんぐり:Can you?
私:・・・(ひたすら困る)
ずんぐり:Say yes!(Yesと言え!)
私:・・・Yes
ずんぐり:I like you
ええええええええ!?と思いました。私たち仕事中ですけど?どういうタイミングで告白してくれてんの!?てか、Say yesって往年のチャゲアスか!!笑
私は驚きすぎて、その時作っていたフードを落としそうになりました。
ずんぐり:Oh! I'm sorry(と言って、落としそうになったフードをキャッチ)
私:Are you serious??(本気で言ってる?)
ずんぐり:Yes yes I'm always serious. I told you everyday.(もちろん本気だよ。毎日言ってるだろ)
その日は、デートの約束を断るどころか告られてしまい、びっくりしすぎて何も言えませんでした。しかし、これで次の日出勤してすぐに断る決意ができました。
拒否
次の日出勤して彼に挨拶しました。彼は嬉しそうに、「Tomorrow! Tomorrow!」と浮かれていました。彼と遊びに行く約束をした日は、その翌日だったのです。
私はとても、心苦しかったのですが、彼を裏に呼び出し、断りました。
私:I'm really sorry I can't go tomorrow(本当にごめん!明日行けない)
ずんぐり:Why?
私:You're just a friend(あなたはただの友達だから)
ずんぐり:Okay But why?
私:え!? (思わず日本語。笑)あ~、You're not my type(タイプじゃないんだ)
ずんぐり:Okay
そのままお互い自分の持ち場に移りました。
さすがにI don't like youとは言う勇気がなかったので、予め自分の中で断り文句の候補を決めていました。
簡単な英語で納得させるには、やっぱり‘‘ただの友達だから‘‘と‘‘好みじゃない‘‘しか浮かびませんでした。
2つ目は言いたくないから、なるべく1つ目で納得してほしかったのですが、Whyと聞かれてしまい、2つ目も言わざる負えませんでした。
これが夏の終わり、私が勤務し始めた頃、ずんぐりむっくりとあった最初のトラブルでした。